ちょっとした外出や保育園への送迎など、双子を自転車で運びたい場面ってありますよね。でも、双子の場合は制限があるんです…
結論から言いますと、安全性・快適さの面で「チャイルドトレーラー+eバイク」の組み合わせが最強です!
この記事では双子を自転車で運ぶ方法を比較して、おすすめのものをご紹介します。
双子を自転車に乗せられるのは期間限定…

一般的な子乗せ自転車では、子どもを前と後ろの座席に乗せます。
最近は各自転車メーカーからおしゃれな電動アシスト付きのものがたくさん出ていますよね。自転車屋さんに行って「子どもを乗せられる自転車」というと通常これしかありません。
前後にふたりの子どもを乗せるときの条件は2つあります。
つまり、双子を子乗せ自転車に乗せられるのは2歳以上4歳未満(または体重15kg未満)の最大2年間だけという計算になります。最初に調べたときは驚いたのですが、年子であっても3年程度しか自転車で運べる期間がないんですね…
この問題を解決するために、
- ふたごじてんしゃ
- チャイルドトレーラー
という選択肢がありますのでご紹介します。
双子が2~3歳であれば、通常の子乗せ電動自転車をレンタルして試してみることもできます。
ふたごじてんしゃとは?チャイルドトレーラーとは?
ふたごじてんしゃとは
ふたごじてんしゃとは、うしろに体重22kgまでの子ども2人を乗せられるのりものです。「じてんしゃ」という名前ですが三輪車です。
チャイルドトレーラーとは

チャイルドトレーラーとは、自転車の後ろにベビーカーのようなものを接続して引っ張る(けん引する)のりものです。日本ではまだ普及していませんが、欧米では一般的につかわれています。
チャイルドトレーラーのメリット・デメリットはこちらの記事で紹介しています。

一般的な子乗せ自転車vsふたごじてんしゃvsチャイルドトレーラー 比較
一般的な子乗せ自転車とふたごじてんしゃ、チャイルドトレーラー+eバイクについて比較しました。

安定性
一般的な子乗せ自転車の安定性
一般的な子乗せ自転車に子どもを乗せるのはとても不安定です。
- 二輪である
- ハンドルが重くなる
- 重心が高い
以上の理由から転倒事故が多いんです。メーカー各社は改善するためにいろいろと工夫しているようですが、根本的解決はできていません。
子乗せ自転車の問題点についてはこちらの記事もどうぞ。

ふたごじてんしゃの安定性
ふたごじてんしゃは三輪車なので、一般的な子乗せ自転車より安定性が高いです。前に子どもを乗せないのでハンドル操作がしやすいのもメリットです。しかし凹凸のある路面や切り欠きの多い道などは転倒することがあると公式でも注意喚起されています。重心は高めですので、子どもが転落したときにケガをする可能性はあります。
チャイルドトレーラーの安定性
チャイルドトレーラーは、一般的な子乗せ自転車の問題をすべてクリアしています。
自転車に接続したときのトレーラーは「自転車2輪+トレーラー2輪」です。トレーラーは自立でき、自転車が転んでもトレーラーは倒れないままです。

前に子どもを乗せないのでハンドルが重くなりませんし、トレーラーの重心は地面と近いところにあります。
運転の快適さ
一般的な子乗せ自転車の運転のしやすさ
前の項でも説明しましたが、ハンドルの重さと重心の高さのせいでグラつきがあります。電動アシストつきのタイプが多くあり、上り坂には強いです。
ふたごじてんしゃの運転のしやすさ
三輪車のため内輪差が生じるのと、特有のクセがあるようです。また、段差や横傾斜、でこぼこな道が苦手で運転に注意を要すると公式HPにも載っています。
ただ、「乗っていれば慣れる」というレベルのもののようです。
チャイルドトレーラーの運転のしやすさ
チャイルドトレーラーの操作感は、一人で自転車に乗っているときとほとんど変わりません。トレーラー+双子の重みはどうしてもありますが、それは一般的な子乗せ自転車やふたごじてんしゃでも同じです。
ふたごじてんしゃが苦手な段差やでこぼこ道も問題ありません。自転車とトレーラーの接続部は球関節になっているため、上下左右方向・ねじれ方向にも対応します。肩の関節の動きをイメージしてもらえるとわかりやすいです。

ただ一点、トレーラーが横2輪のためふたごじてんしゃと同様に内輪差が生じます。特に鋭角な曲がり角では大回りする必要があります。
上り坂
双子の幼児を自転車に乗せると、自転車の重さ+双子の体重で50~60kgにもなります。これを自分の脚の力だけで引っ張り上げるとなるとかなり大変ですので、電動アシスト付き自転車をおすすめします。
上り坂での一般的な子乗せ自転車
電動アシスト付きのタイプが多くあり、ゆるい傾斜なら快適に登れるでしょう。急な坂道では、ハンドルに子どもの重みがかかる分、操作が難しいです。
上り坂でのふたごじてんしゃ
電動アシスト付きのふたごじてんしゃは存在しません。車体が42kg、双子の体重を合わせると80kgにもなることがあり、ふたごじてんしゃは坂道走行に向いていないといえるでしょう。
ふたごじてんしゃには購入前のアセスメントがあり、家の前に坂道がある場合は購入をおすすめしない場合もあるようです。わが家は丘の上にあるのでアセスメントでひっかかりました。
上り坂でのチャイルドトレーラー
チャイルドトレーラーはあらゆる自転車と組み合わせることができます。電動アシスト付き自転車に取り付ければ、上り坂でも重みをほとんど感じることなく走行できます。
わが家ではeバイク(電動アシスト付きのスポーツバイク)に接続して走行していますが、上り坂であっても一人で運転するのと操作感はほとんど変わりません。
値段
保育園・幼稚園の送迎で使用することを考えると雨の日も使いますよね。重さもあるので、絶対に電動がいいです。この2点も含めて総額を比較してみます。
一般的な子乗せ電動自転車の総額
双子を自転車の前後に乗せるには、チャイルドシートを2つ付け、2人分のレインカバーやクッションなどをそろえる必要があります。
安いところで購入しても総額16万~20万円ほどです。
ふたごじてんしゃの総額
前提として2022年現在、ふたごじてんしゃに電動タイプはありません。そのため、計算はあくまで電動なしの価格になります。
ふたごじてんしゃは税込みで本体が132,000円、別売りチャイルドシートが16,500円、2人を一緒につつむレインカバーが25,080円です。電動アシストなしで総額19万円です。
チャイルドトレーラー+eバイクの総額
チャイルドトレーラーとeバイクは組み合わせによって総額に幅があります。
2人乗りのチャイルドトレーラーの価格は税込み3万円~15万円と差が大きいのですが、安全性・耐久性・利便性などを考えると5万円以上のものがおすすめです。また、レインカバーは本体に付属していることが多いです。
eバイクには折りたたみタイプ、ロードバイクタイプなどさまざまあります。税込みで6万円~20万円が一般的です。
わたしは約10万円ほどでベロスターというeバイクを購入しました。バッテリーの容量や機能面でコスパがよく、初心者におすすめです。
チャイルドトレーラー5万円+eバイク10万円で総額は15万円となります。もちろん、すでにお持ちの自転車を使用することもできますので、この場合はチャイルドトレーラーの価格のみ考えればOKです。
荷物の積載量
一般的な子乗せ自転車の積載量
子どもを自転車の前後に乗せて走ると、荷物をのせるところはほぼありません。前カゴすらないものもあります。
ふたごじてんしゃの積載量
ふたごじてんしゃは子どもを後ろに乗せるので前カゴがあります。スーパーの袋1つくらいならのせられるでしょう。
チャイルドトレーラーの積載量
チャイルドトレーラーはたいてい座席背面に大容量のポケットがあります。そのほかトレーラーの形状にもよりますが、上面やハンドル部、車内にも荷物がのせられます。
もちろん自転車の前カゴは空いていますのでそこにものせられますね。



購入のしやすさ
一般的な子乗せ自転車の購入のしやすさ
最近人気の低重心のタイプはどこの自転車店でも置いてありますね。インターネット上でもたくさん販売されていますし、もっとも一般的ですので一番購入しやすいでしょう。
ふたごじてんしゃの購入のしやすさ
ふたごじてんしゃには購入前アセスメント(診断)があり、ひと手間かかります。ホームページ上で3~5分、メールの返信までに半日~2営業日以内で終わります。内容は住所氏名などの基本的な項目のほか、「使用したい環境とふたごじてんしゃが合致するか」「乗るときの注意点を理解したか」などです。
アセスメントが完了すると、返信メールで一番近い販売店を紹介してもらえます。定期的に試乗会も開催しています。インターネットでは購入できません。
また、生産数と生産時期に限りがあります。購入したい!と思い立ったときに購入できないこともあるので計画的な購入が必要です。
チャイルドトレーラーの購入のしやすさ
チャイルドトレーラーは、実店舗で購入できるお店はほとんどありません。とはいえ、わたしが購入を検討し始めた2年前と比べて取扱店舗が増えています。
しかし、やはり実店舗で複数の車両を比較するのは難しいです。取り扱っていたとしても、1社2~3種類だけ、というお店がほとんどだからです。
わたしが購入したサイクルパートナーさん(茨城県取手市)では、複数メーカー・車両を比較試乗できましたので、どうしても実物を見たいという関東圏にお住まいのかたにはおすすめです。
一般的な子乗せ自転車vsふたごじてんしゃvsチャイルドトレーラーまとめ
双子を自転車で運ぶ方法3つを比較検討しました。結論は以下のとおりです。
- 一般的な子乗せ自転車は双子には不向き
- ふたごじてんしゃは坂道のない場所に住む人におすすめ
- 安全性・快適さを重視するならチャイルドトレーラー+eバイクがおすすめ
双子が2~3歳で「でもやっぱり、まずは子乗せ電動自転車を試してみたい」という方は、レンタルしてみるのもおすすめです。



