海外では常識のチャイルドトレーラー。日本ではまだまだ普及していないため、どんなものかなかなか想像できませんよね。
わが家は双子の保育園送迎にチャイルドトレーラーとeバイク(電動自転車)を4年使っています。
確かにデメリットは多少ありますが、メリットが圧倒的に上回る印象です。
わたしと同じように双子や年子の保育園送迎などで自転車を使いたい方には、チャイルドトレーラーの使用がおすすめです。
- チャイルドトレーラーとは
- チャイルドトレーラーのメリットデメリット
- チャイルドトレーラーを実際に使った感想
チャイルドトレーラーとは?eバイクとは?
チャイルドトレーラーとは自転車で引っ張れるベビーカーのようなもの
チャイルドトレーラーは、自転車の後ろに接続して引っ張る(けん引する)トレーラーに子どもが乗せられるようにしたものです。
イメージとしては自転車でベビーカーを引っ張っているようなもので、切り離してベビーカーとしても使うことができます。
日本ではまだあまり一般的ではありませんが、ここ数年で人気が出てきています。
欧米では一般的に使われており、一人乗り用と二人乗り用があります。
わが家で選んだのはTHULE(スーリー)のチャリオットライト2です。
このチャリオットライト2は子ども2人を乗せることができます。
一人あたりの体重が22kgになるまで乗せられるので、使えるのは双子卒園まで。
ベビーカーモードでは4輪になり、けん引するためのアームは取り外してトレーラー側面に収納することができます。
スーリーはスウェーデンのメーカーで、バーレーとともにチャイルドトレーラー2大メーカーと言われています。
eバイクとは電動アシストつきのスポーツバイク
eバイクとは電動アシストつきのスポーツバイクのことです。
電動自転車というと数年前まではママチャリしかありませんでした。
しかし最近ではスポーツバイクの流行にともなって、スポーツバイクに電動アシスト機能がついたものが出てきています。
eバイクには「クロスバイク」「ロードバイク」「マウンテンバイク」などのタイプがあり、2018年ころから急速に普及してきています。
わがやではPanasonicのベロスターを選びました。
通勤通学用に作られたクロスバイクタイプのもので、スポーツバイク初心者におすすめです。
一般的な子乗せ自転車の問題点3つ
双子の保育園送迎ために、なぜわたしが一般的な子乗せ自転車ではなく、あえてeバイク+チャイルドトレーラーという選択肢をとったのか。
理由は、前後の座席に子どもを乗せる自転車には大きな問題があったからです。
- 双子で子乗せ自転車を使えるのは2~3歳のときのみ
- 子乗せ自転車は運転時・子どもの乗り降り時に不安定になる
- 子乗せ自転車は不安定なのに歩道を走行できない
それでは、チャイルドトレーラーのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
チャイルドトレーラーのメリット4つ
まずはメリットからご紹介します。
メリット①チャイルドトレーラーは安全快適に運転できる
チャイルドトレーラーには抜群の安定感があります。
通常の前後に子どもを乗せるタイプと違って運転にはまったく影響がなく、一人で自転車に乗っているのと変わりません。
わが家の自転車は電動なので、トレーラーを引いている感覚はほとんどないですね。
重みを感じるのは漕ぎ出しの瞬間と坂の上り下りくらいです。
内輪差ができるので曲がり角では少し大回りするといいでしょう。
購入前には、電動アシストのないロードバイクでも試乗しました。
このときもあまり重みを感じず、坂道も電動アシストなしでのぼれました。
トレーラーが自立しているので、もし自転車が転んでも子どもに影響がないのもすばらしい点です。
転倒事故は本当に怖いので…
メリット②チャイルドトレーラーは荷物を大量に載せられる
チャイルドトレーラーは荷物を載せられる場所が多いです。
積載重量(スーリーのチャリオットライト2は45kgまで)を超えなければ荷物の心配をすることはありません。
- チャイルドトレーラー背面のポケット
- チャイルドトレーラー上面
- チャイルドトレーラーハンドルの荷物フック
- チャイルドトレーラー車内
- 自転車の前かご
それぞれ見ていきましょう。
まず、背面に大きなポケットがついています。
わたしはここにレインカバー、レインコート、子どもの荷物×2、わたしの荷物を入れていますがそれでもまだ余裕があります。
保育園だとお布団の持ち帰りもあるところが多いと思いますが、自転車用の荷物ひもでトレーラー上面にくくりつければ布団2枚は余裕で運べます。
ベビーカーモードのハンドルに荷物フックを付けて、スーパーで買い物するときはかごをぶらさげています。
もちろん自転車の前かごや車内にも乗せられます。
わたしは、スーパーの買い物袋などは子どもたちの足元に置かせてもらっています。
メリット③チャイルドトレーラーは複数の自転車で共用できる
チャイルドトレーラーは2台以上の自転車で送迎をするときに非常に重宝します。
保育園や幼稚園の送りとお迎えをする人が違う、というよくあるパターン。
「朝の送りはパパ、お迎えはママ」あるいは「送りはママでお迎えは祖父母」などです。
この時、預け先の近くの駐輪場を借りて、子乗せ自転車1台を共有することになりますよね。
しかしこの場合、お迎えの方は自宅から駐輪場まで歩いて自転車を取りに行かなければなりません。
預け先と家が近いなら問題ありませんが、昨今の保活事情では「園まで自転車で15分」なんてこともザラ。
こんなとき、チャイルドトレーラーの場合は専用の連結金具を事前に装着しておけばどの自転車でもけん引することができます。
わが家では夫と私の自転車の2台に連結金具をつけており、それぞれが自分の自転車で子どもたちの送迎をしています。
メリット④チャイルドトレーラーはトータルで安く済むことも
チャイルドトレーラー+eバイクの総額は、一般的な子乗せ電動自転車と同等か安く済みます。
最近人気の重心が低く3人乗り(子ども2人+大人1人)できるタイプの電動自転車とチャイルドシート2台のセットをまるごと購入すると16万~20万円。
別売りのレインカバーも必要になると思うので、5千~1万円×2が追加になります。
結局、子乗せ電動自転車を購入するとトータル18~22万円前後になります。
一方、eバイクとチャイルドトレーラーの組み合わせではトータル13~20万円程度です。
eバイクはさまざまあってだいたい10万円~。
チャイルドトレーラーはレインカバー込みで5万円~です。
したがって、eバイク+チャイルドトレーラーの組み合わせのほうが安くなるでしょう。
チャイルドトレーラーは3~4万円で買える廉価版モデルもあります。
しかし、廉価版モデルは使いにくい点が多々ありますので利便性の高いのものをおすすめします。
もちろん、チャイルドトレーラーはすでにお持ちの自転車でけん引することもできます。
その場合はチャイルドトレーラーのみを購入すれば済みますよね。
お好みのロードバイクや折りたたみ自転車を選んで、子どもが大きくなったあとも長く使うこともできます。
電動ママチャリという数年限定でしか使わないものにあまりお金をかけたくない!という方にもおすすめです。
チャイルドトレーラーのデメリット3つ
反対に、チャイルドトレーラーには以下の3点がデメリットがありました。
デメリット①チャイルドトレーラーは目立つ
めずらしいので圧倒的に声をかけられます。
乗りはじめのころはすれ違う人全員に振り向かれ、保育園から自宅の10分弱のあいだに5人に声をかけられたこともありました。
でもこれは双子ベビーカーと同じですね…双子ママさんならスルースキルはもう習得していると思われます。
むしろスピードを出して通り過ぎることができるぶん、引き止められず快適!
声をかけられたとしても驚かれるかポジティブな反応のみです。
「あらすてき!」「いまは便利なものがあるのね~」など。
嫌な思いをしたことはありません。
デメリット②収納・保管場所の問題
折りたたみ収納時は双子ベビーカーと同じくらいのスペースをとります。
わたしが使っているチャリオットライト2を実測したところ、折りたたみ寸法が横幅67 x 奥行38cmでした。
参考に、AIRBUGGYのココダブルフロムバースの折りたたみ寸法が横幅71.5 x 奥行45cm。
チャリオットライト2のほうがスリムです。
わたしはものぐさなので後輪を取り外さずに保管しており、奥行きが60cmとベビーカーの1.5倍ほどになります。
保管スペースに余裕がある場合はこの方法でもいいでしょう。
チャリオットライト2は2人乗りですが幅80cm以下でエレベーターOKなので、マンション住まいのかたは部屋まで子どもを乗せたまま押していけます。
また、チャリオットライト2の場合は屋外保管用のカバーが別売りでありますので、外で畳まずに置いておくことも可能です。
自宅以外に日常的に停めるのは保育園なので最初に園長先生に相談しました。
最初は園長先生もご存じなかったようで「えっ…それって安全なんですか?」という反応…しかし安全性・必要性を説明したら理解していただき、置かせていただけることになりました。
そのほか、行先の小児科などでは自転車置き場やベビーカー置き場に畳んで停めさせてもらっています。
デメリット③狭くて交通量が多い道の走行は怖い
2人乗り用のチャイルドトレーラーは一人で自転車に乗るときよりも横幅があります。
とはいえ80cmほどで、双子ベビーカーと同じくらいです。
路肩を双子ベビーカー押して歩ける道ならば通行に問題はないでしょう。
ただ、やはり道は選んだほうがいいです。
狭い道では車の走行の邪魔になると思われるかもしれません。
ですが、交通量が少ない道なら問題ありません。
一歩通行でない限り基本的には車同士でもすれ違えるスペースがあるはずなので、こちらが道を譲ればいいだけです。
しかし「狭いのに交通量が多い道は怖いかな」という印象です。
実際わたしも、ベビーカーを安心して押して歩けないような道は避けて通っています。
狭くて交通量が多い道を通ることが必須な人は向いてないかもしれません。
チャイルドトレーラーのメリット・デメリットまとめ
チャイルドトレーラーは大きなメリットがたくさんあります。
もろ手を挙げておすすめしたいところですが、以下のような方には向いていないかもしれません。
わたし自身はチャイルドトレーラーが社会的に認知されていくのに悪いイメージはつけたくないと思っています。
そのため、チャイルドトレーラーを引いているときは、交通ルールやマナーには普段以上に気をつけています。
安全に走行するために気をつけたいことは別記事チャイルドトレーラーをつかうときに気をつけたいこと4つでご紹介します。
新しいものには反射的に否定する人は一定数います。
ですが、否定する理由が「よく知らないから」だけならば本当にもったいない!
恩恵がたくさんあるのに…
みなさんにチャイルドトレーラーの良さが伝わって、たくさんの人が気兼ねなく使える世の中になっていけるとうれしいです。